大会の歴史(第26回~第30回)

第26回 2012年(平成24年)8月26日

大通公園発着の新コース。
招待選手と一般参加を合わせて11,349人がエントリー。

男子は川内優輝、女子は吉住友里が大会を制した。

2012年大会では、いくつかの変更を加え、リニューアルした。

まず、スタート時間の変更。午前9時スタートに変更し、「さっぽろテレビ塔」の電光掲示板を使ったカウントダウンを実施。次に、スタート位置の変更。中島公園から札幌市のシンボルである「大通公園」にスタート会場を移すことで、発着が同会場である1万人規模の大会に生まれかわった。

新しいコースで争われたレースは、天候は曇り、スタート時点での気温28度、湿度55%と、マラソンには厳しい条件での幕開けとなった。

男子は招待選手の川内優輝(埼玉県庁)を含む6選手が先頭集団をつくったが、25kmすぎで川内が抜け出し、逃げ切った。2位は辻茂樹(大塚製薬)、3位は坂本隆哉(徳島市陸協)だった。

女子は鈴木澄子(ホクレン)が序盤からレースを引っ張ったが、28km付近で吉住友里(大阪長居AC)が先頭に立つと、後続を引き離した。2位は岡本美鈴(北国銀行)、鈴木は3位でゴールした。

大会当日は全国各地と国外から10,243人がスタートラインに立ち、8,076人が完走。大規模市民マラソンとして飛躍を遂げる最初の一歩を刻んだ。

第27回 2013年(平成25年)8月25日

「ファンラン11.5㎞」の新種目が誕生し、エントリー、出走、完走ともに過去最多。 フルマラソンの完走人数は初の1万人超え。

五ケ谷宏司、渡辺裕子とも北海道マラソン初優勝

モスクワ世界陸上の代表から惜しくももれた選手や実業団、クラブチームに積極的にアプローチし、2015年北京世界陸上、2016年リオデジャネイロ五輪を目指す有力ランナーが多数出場した。フルマラソンは招待選手を合わせて12,704人、新設されたファンランには2,895人がエントリー。正午ごろ突然の豪雨に見舞われたが、同時に気温も下がり、フルマラソンの完走率も87.5%と過去3番目の高水準で10,071人が完走した。

市民マラソンに衣替えして2年目の今年は昨年に続き、大通西4丁目/駅前通をスタートし、大通公園(西8丁目)にフィニッシュする42.195kmで争われた。男子は終盤、五ケ谷宏司(JR東日本)を含む3選手がデッドヒートを演じたが、37kmすぎに五ケ谷が抜け出し、2時間14分26秒で優勝を飾った。辻茂樹(大塚製薬)が2年連続で2位、下重正樹(コニカミノルタ)が3位でゴールした。 テレビの生中継も実施され、大会を盛り上げた。

女子は中盤、渡辺裕子(エディオン)と赤羽有紀子(ホクレン)の一騎打ちとなったが、27kmすぎで渡辺が先頭に立つとそのまま独走。2位に3分近い大差を付けて2時間29分13秒で圧勝した。2位は赤羽、3位は伊藤舞(大塚製薬)だった。

新人賞には男子が5位に入賞した飯田明徳(Honda)が、女子は優勝した渡辺が選ばれた。

第28回 2014年(平成26年)8月31日

2015年、北京で行われる世界陸上競技選手権大会の女子マラソン代表選考競技会として開催

3度目の挑戦で優勝した辻茂樹と終盤一気にレースを制した野尻あずさ

2015年の第15回世界陸上競技選手権大会(北京)の女子マラソン代表選考競技会となった2014年の北海道マラソンは、夏場の実戦経験を積んでもらうことを前提に男子マラソンナショナルチームに選ばれている酒井将規(九電工)ら若手の有望株を積極的に招待し、日本体育大学の陸上競技部21名や日本盲人マラソン協会の強化指定選手を受け入れるなど高い競技性を目指し開催した。

大会としては28回目、大通公園発着の新コースとなってから3年目の今年は招待選手と一般参加を合わせ過去最多の12,922名が出走。2013年から設けた11.5kmのショートコース「ファンラン」には2,995人が出走した。日中の気温が28度まで上昇するなか、フルマラソンは10,193人が完走。完走率は78.9%だった。

男子は辻茂樹(大塚製薬)が2時間15分24秒で、女子は野尻あずさ(ヒラツカ・リース)が2時間30分26秒でそれぞれ初優勝した。

男子は33km付近で、辻と並走していた松尾良一(旭化成)が抜け出したが、35km付近で辻が追いつき、残り5kmで逆転した。松尾が2位、筱嵜昌道(日立物流)が3位でゴールした。

女子は35km付近で、ペースの落ちた先頭の森祥子(大塚製薬)を野尻が一気に抜き去り、そのまま逃げ切った。2位は森、3位は矢野由佳(キヤノンAC九州)だった。

新人賞には男子が3位の筱嵜、女子は4位と健闘した天児芽実(キヤノンAC九州)が選ばれた。

第29回 2015年(平成27年)8月30日

はまなす車いすマラソンと初の合同開催、リオデジャネイロ・パラリンピック 視覚障害者マラソン代表選考会として実施

終盤の混戦を制した藤原新と1分以上の差をつけゴールした初マラソンの岡田唯

29回目を迎えた北海道マラソンは、はまなす車いすマラソンと初の合同開催を実現した。また、リオデジャネイロ・パラリンピック視覚障害者マラソン代表選考会を兼ねての実施となり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、健常者も障がい者も同じフィールドで活躍できるステージを準備した。

フルマラソンには過去最多の14,297人が出場。男子は12年ロンドン五輪代表の藤原新(ミキハウス)が2時間16分49秒、女子は初マラソンの岡田唯(大塚製薬)が2時間32分10秒でそれぞれ初優勝した。

スタートの午前9時時点での気温は21.2度、湿度59%と比較的涼しく、風も穏やかなコンディションで行われた。男子は35km付近で5人が抜け出すと、残り1kmをすぎてから藤原がスパートをかけて混戦を制した。2位は谷川智浩(コニカミノルタ)、3位は田村英晃(JR東日本)。

女子は23kmすぎに先頭をとらえた岡田がそのまま独走。2位の吉田香織(東京陸協)に1分以上の差をつけゴールした。3位には水口侑子(デンソー)が入った。

今大会のフルマラソンのエントリーは15,821人。出走数14,297人中、完走数は11,778人で完走率は82.4%だった。新人賞には男子が伊藤祐哉(トヨタ自動車)が、女子は優勝した岡田が選ばれた。

合同開催したはまなす車いすマラソンには、ハーフの部に44人が出場した。また大通公園周辺で行った1.5㎞のショートレースには、年少者や重度障がい者も含め51人が出場し、沿道から多くの声援が送られた。

第30回 2016年(平成28年)8月28日

記念すべき30回大会で、過去最多の2万人がエントリー。
世界陸上競技選手権大会の女子代表選手選考競技会を兼ねて実施

木滑良が1分以上の差をつけて初優勝、吉田香織は10年ぶり2度目

30回の節目を迎え、過去最多の2万人がエントリーした北海道マラソン2016は、2017年8月にロンドンで開催される第16回世界陸上競技選手権大会の女子代表選手選考競技会を兼ねて実施。日本盲人マラソン協会の強化指定選手もエントリーし、リオデジャネイロパラリンピックの女子日本代表選手も出場した。

スタート時の気象コンディションは気温18.0度、湿度66%。風も穏やかで比較的涼しく快晴の中、今年で5回目となったさっぽろテレビ塔電光時計によるカウントダウンで午前9時に2万人が一斉にスタートした。

男子は3人の先頭集団から37㎞でスパートをかけた木滑良(三菱日立パワーシステムズ)が2位に1分以上の差をつけて初優勝。2位はサイラス・ジュイ(セブスポーツ)、3位は小板橋海渡(コニカミノルタ)。女子は18㎞から抜け出して一時はトップを独走していた水口侑子(デンソー)を吉田香織(TEAM R×L)が徐々に追い上げて39㎞で逆転し、10年ぶり2度目の優勝を果たした。新人賞は、男子が優勝した木滑良、女子は4位入賞の三井綾子(ユニクロ)が選ばれた。

フルマラソンは17,920人がエントリー。16,122人が出走し、78.1%の12,591人が完走して「完走メダル参加者投票」で選ばれた北海道型のメダルを手にした。11.5㎞のファンランは3,472がエントリーし、3,083人が出走。95.6%の2,948人が完走した。

30回記念企画「179市町村参加企画」では史上初となる道内全179市町村からのエントリーを得て、首長や地元のマラソン大会上位選手などが各自治体名のナンバーカードで出場。また、バルセロナ・アトランタ両五輪メダリストの有森裕子氏がスペシャルアンバサダーに就任し、大会前日のEXPOでのトークショーをはじめ、当日のスタート、フィニッシュ会場でランナーに熱い声援を送った。

2回目の合同開催となった「はまなす車いすマラソン」は、ハーフマラソンにリオデジャネイロ五輪日本代表の山本浩之、洞ノ上浩太、副島正純ら28人が出場。ショートレースは昨年の1.5㎞1種目から2㎞と1㎞の2種目に変更して実施、2㎞に37人、1㎞に29人が出場し、ハーフマラソンと合わせて94人が出走した。

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011-232-0840
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